飼育種図鑑
ピルバラナメハダタマオヤモリ
Nephrurus levis pilbarensis
通称「ピルバラ」「ピルバレンシス」。西オーストラリア州のピルバラ地域だけに棲む、ナメハダタマオヤモリの亜種です。
- 学名
- Nephrurus levis pilbarensis
- 和名
- ピルバラナメハダタマオヤモリ
- 通称
- ピルバラ、ピルバレンシス
- 英名
- Pilbara smooth knob-tailed gecko
- 分布
- 西オーストラリア州ピルバラ地域
- 大きさ
- 全長 オス 約80〜100mm/メス 約110〜130mm(Cloe Reptiles の個体)
- 殖え方
- 卵生
どんなヤモリか
ナメハダタマオヤモリ(Nephrurus levis)に知られている3つの亜種のひとつです。名前のとおり、西オーストラリア州のピルバラ地域に棲んでいます。
独立した亜種として認めるかどうかには、研究者のあいだで議論があります。今後の研究で、分類上の扱いが変わる可能性もあります。
タマオヤモリがどんな仲間かは、タマオヤモリとはで紹介しています。
見た目の特徴
Cloe Reptiles で見てきた個体では、柄が派手な個体が多い傾向があります。アルビノやパターンレスといったモルフが多く流通しているのも、この亜種の特徴です。
参考にした文献では、のどにある大きめの粒状の鱗が、この亜種のいちばんの特徴とされています。ほかの2亜種には見られない特徴です。地色はほかの亜種より明るいことがあり、そのぶん白い線は目立ちにくくなります。背中には、暗い色の斑や線が不規則に入ります。尾は、基亜種のナイリクナメハダタマオヤモリより長く、幅も広いと報告されています。
ただし、飼育下では亜種どうしをかけ合わせた個体も多く、見た目だけで亜種を言い切ることはできません。ここに挙げたのは、あくまで「そういう個体が多い」という目安です。
野生での分布
西オーストラリア州のピルバラ地域に固有の亜種です。観察の多くは、分布域の北側、海岸に近い地域に集まっています。
基亜種のナイリクナメハダタマオヤモリとは棲む場所が分かれていて、野生では分布がほとんど重ならないとされています。
大きさ
Cloe Reptiles の個体では、全長(尾を含む長さ)で、オスが約80〜100mm、メスが約110〜130mm です。ナイリクナメハダタマオヤモリと変わらない大きさで、メスのほうがひとまわり大きくなります。
野生のナメハダタマオヤモリを調べた研究でも、メスのほうが大きいことが報告されています。頭から胴までの長さ(尾を除いた長さ)の平均は、オスが約70mm、メスが約83mm でした。成長は比較的早く、1〜2年ほどで成体の大きさになるとされています。
性格と動き
性格や動きについて、亜種による違いはとくに感じていません。うるうるとした大きな目と、ぽてっとした体つきが魅力で、動きにもどこかおもちゃのような可愛らしさがあります。餌をねらうときに尾をぴろぴろと動かすしぐさは、とくに可愛いところです。
Cloe Reptiles での飼育
Cloe Reptiles は、現在流通しているタマオヤモリを全般に扱い、約10年にわたって繁殖に取り組んでいます。繁殖は毎年行っていて、モルフや色も、特定のものに偏らず、まんべんなく扱っています。
飼ううえで心がけているのは、あまり構いすぎないことです。爬虫類全般に言えることですが、物陰からそっと見守るくらいが、いちばん良い距離だと考えています。
参考文献
- Justin Julander, Michael Plank『The Complete Knob-tailed Gecko: A Comprehensive Guide to the Natural History, Care, and Breeding of Nephrurus Species』ECO Herpetological Publishing & Distribution, 2020.(大きさの数値は、同書が引用する How, Dell and Wellington, 1990 による)
- Uetz, P. ほか(編)The Reptile Database(Nephrurus levis)2026年10月7日閲覧.